米ボーイング、事業統合中止を発表 エンブラエルは「不当」と非難
ニューヨーク(CNN Business) 米航空機メーカー大手ボーイングは42億ドル(約4500億円)規模のブラジルの航空機メーカー、エンブラエルとの事業統合について中止を発表した。一方、エンブラエルはボーイングの事業統合中止の発表に反発している。
今回の事業統合が実現すれば、ボーイングは小型機市場での存在感を高め、より安価に航空機を製造できるようになる見通しだった。
エンブラエルはボーイングの発表を受けて声明を出し、被った損害の是正に向けてあらゆる措置を取ると述べた。エンブラエルは、ボーイングにとって財政的負担になっている737MAXの2度の墜落事故に言及。ボーイングが、財政状況や737MAXなど事業の評判に関する問題から42億ドルの支払いを避けるために「不当な主張」を行っていると述べた。
両社は4月24日までに合弁事業を設立する予定だった。しかし、ボーイングによれば、エンブラエルが必要条件を満たさなかったため期限が過ぎた。ボーイングは満たされなかった条件の詳細については明らかにしなかった。エンブラエルは取引の条件をすべて満たしたと考えているという。
今回の事業統合では、ボーイングがエンブラエルの商用機部門の株式80%を獲得し、残りの20%はエンブラエルが引き続き保有することになっていた。