米消費者物価指数、コア指数が過去最大の下落 新型コロナが直撃
ニューヨーク(CNN Business) 米労働統計局(BLS)が発表した4月の消費者物価指数(CPI)は変動の大きい食品とエネルギーを除くコア指数が0.4%減と調査を開始した1957年以降で最大の下落を記録した。新型コロナウイルスの感染拡大が消費者支出を直撃した。
CPIの季節調整済みの値は0.8%減と2008年12月のリーマン・ショック以降で最大の落ち込みとなった。
商品価格の下落は良いことのように思えるが、専門家はデフレは良くない知らせだと指摘する。
人々が商品を買わないために価格が下落すると、企業はときとして商品を売るための十分な取り組みが行えなくなる。企業が製造を止めると、労働者の解雇につながることもある。悪循環が始まるとさらに多くの雇用が失われることになる。
原油に対する需要の減少でガソリン価格が下がっているほか、外出制限の影響で衣料品や航空料金なども下落している。
米国人の大部分は何らかの外出制限下にあり、休暇や自由裁量に関連した支出は減少している。専門家からは、外出制限が解除された後も消費者が警戒心を維持してそうした支出が回復するのには一定の時間がかかるのではないかとの懸念も出ている。