米ボーイング、6770人を削減 新型コロナで旅行需要急減
ニューヨーク(CNN Business) 米航空機大手ボーイングは27日、従業員6770人をレイオフ(一時解雇)すると明らかにした。ボーイングが進める1万6000人規模の人員削減策の一環。新型コロナウイルスの世界的な流行のため、旅行需要は急速に減少している。
ボーイングのカルホーン最高経営責任者(CEO)は従業員へのメッセージで、レイオフを始めなければならないという残念な瞬間を迎えたと述べた。
ボーイングによれば、レイオフの通知を受け取る従業員の大部分は7月末まで賃金が支払われる。一方で、希望退職者は5520人にのぼったという。
これまでの人員削減は1万2000人超に達した。ボーイングは4月、1万6000人規模の人員削減を明らかにしていた。向こう数カ月の間に、さらにレイオフが行われるという。
ボーイングや同業のエアバスは、航空旅行需要の落ち込みのために飛行機が地上待機となるなか、既存の注文の遅延や取り消しに直面している。両社は少なくとも数年間については生産計画を引き下げた。
1万6000人という数字はボーイングの世界全体の従業員数の約10%に相当する。従業員の多くは米国で働いている。人員削減の大部分は、防衛や宇宙部門ではなく民間航空機部門が対象となる。