老舗レストラン「21クラブ」が閉店、禁酒法時代に誕生 米NY
(CNN) 米ニューヨークの老舗レストラン「21クラブ」が無期限で営業を停止することが分かった。
ニューヨーク周辺の飲食店などで働く従業員らの労働組合「ユナイト・ヒア・ローカル100」のトップ、ビル・グランフィールド氏がCNNに語ったところによると、21クラブから9日に書簡が届いた。閉店のため、来年3月9日付で全従業員を解雇するとの内容だった。同組合には21クラブの従業員約140人のうち、120人が所属している。
21クラブは新型コロナウイルス感染拡大の影響で今月3月16日から休業に入ったまま、営業を再開していない。
同店を傘下に置く英ベルモンドは「進行中の世界的危機と回復の長期化が予想される観光業界の状況にかんがみ、現在の形での営業再開は当分の間、実現不可能との判断に至った」としたうえで、店の特色を生かして別の形で営業できる可能性を探ると表明した。
同店は1930年1月に開店。禁酒法下の隠れ家バーとして名を知られ、その後も多くの芸能人や政財界人が訪れてきた。店内にはケネディー元大統領やクリントン元大統領らが贈った記念品も飾られていた。
グランフィールド氏は同店の将来について、新型ウイルス感染症のパンデミック(世界的大流行)が収束した時には何らかの形で再開するだろうと述べた。