ドッグフードにカビ毒混入、米で犬70頭以上死んだと報告 リコール拡大
(CNN) 米国で販売されたドッグフードから高濃度のカビ毒アフラトキシンが検出され、米食品医薬品局(FDA)がリコールの範囲を拡大して獣医師や飼い主に注意を呼びかけた。これまでに70頭の犬が死に、80頭以上の中毒症状が報告されている。
FDAによると、問題のドッグフードはミッドウエスタン・ペットフードが製造した「スポートミックス」の一部の製品。同社が昨年12月30日から自主回収していたが、13日には対象を拡大して、オクラホマ州の製造工場で製造したトウモロコシを原料とする製品も対象にすると発表した。対象となるのは消費期限が2022年7月9日までの製品で、日付やロットのコードに「05」の記載があるもの。
FDAによると、アフラトキシンはカビの1種のアスペルギルス・フラバスによって生成され、ペットフードの原料の穀物で発生することがある。大量に摂取するとペットの具合が悪くなったり死んだりすることもある。
アフラトキシン中毒を起こしたペットは、元気がなくなったり肝臓の損傷による黄疸(おうだん)を引き起こしたり、食欲喪失、嘔吐(おうと)、下痢などの症状を発症することがある。
FDAによれば、たとえアフラトキシン中毒の症状がなかったとしても、該当するドッグフードを食べさせたペットは長期的な肝臓の損傷を引き起こす可能性があることから、飼い主は獣医師に相談する必要がある。
FDAは、問題のドッグフードを扱った飼い主がアフラトキシン中毒の危険にさらされている痕跡はないとしながらも、ペットフードを扱った後は必ず手を洗うよう勧告している。