米フォード、独工場の近代化に1050億円 EV生産へ
ニューヨーク(CNN Business) 米自動車メーカー大手フォード・モーターは、2030年までに欧州市場で電気自動車(EV)だけを販売するという計画の一環として、ドイツにある工場の近代化に10億ドル(約1050億円)を投資する。
フォードによれば、ケルンにある工場を改修し、2023年に同社初となる欧州での大量生産型EVの製造を開始する。
フォードは2026年半ばまでに欧州で販売する乗用車はすべてEVかプラグインハイブリッド車(PHV)とする方針。フォードはまた2030年までに欧州で販売する乗用車はすべてEVとすることを目指している。
フォード欧州のスチュワート・ローリー社長はEVへの転換はより厳しくなった規制の影響もあるとしたが、買い手もEVに対する購買意欲を増していると語った。ローリー氏はCNNの取材に対し、消費者が急速にEVの方向へ向かっており、すべてのEVに対して「非常に強い需要」があると述べた。
フォードは、EVの製造へ向けて2025年までに全世界で少なくとも220億ドルを投じる計画を明らかにしている。
欧州は自動車から排出される温室効果ガスの削減に向けて積極的な目標を掲げており、この目標に対応できなかった自動車メーカーは多額の罰金に直面する可能性がある。こうしたこともあり欧州はEVの採用で米国の先を行っている。
フォードによれば、欧州市場で2020年12月に販売された自動車のうち約10%が完全なEV。ノルウェーでは2020年に販売された自動車のうち54%がEVで、初めてEVが半数を超えた。