地球の「おぞましい未来」を予測、気候変動の過小評価に世界の専門家が警鐘
(CNN) 世界は「おぞましい未来」へと向かいつつあり、各国の首脳が困難に立ち向かって緊急に行動しなければ、気候変動の加速や生物多様性の喪失によって地球上の全ての種の存続が脅かされる――。国際研究グループが13日、そんな未来予測を学術誌に発表した。
この予測は、米カリフォルニア大学ロサンゼルス校やオーストラリアのフリンダース大学などの著名研究者17人がまとめた。地球の未来は「一般に認識されているよりずっと差し迫った危険な状態にある」と述べ、世界の状況の深刻さをはっきりさせるための評価を行ったと説明している。
研究グループは世界の気候変動をテーマにした150あまりの研究を引用し、地球の状態について世界の指導者は目を覚ます必要があると指摘。地球環境は市民や科学者が信じているより「はるかに危険な」状態にあるとした。
筆者の1人、カリフォルニア大学ロサンゼルス校のダニエル・ブラムスタイン教授はCNNの取材に対し、人類文明の潜在的リスクについて語ることは決して誇張ではないと語った。
「恐らく人々はそれを認識しながら緊急性を理解していないか、あるいは認識していても個人的な犠牲を望んでいないのかもしれない」とブラムスタイン教授は言う。「人類文明の構造は着実に侵食されているにもかかわらず、主流層がその損失の規模を把握するのは難しい」
科学者や専門家、環境保護団体などは繰り返し、地球は重大な転換点に差し掛かっていると警告してきた。
世界自然保護基金(WWF)の最近の研究によると、世界の野生生物の個体数はわずか40年余りの間に平均で68%減少した。その背景にあるのは人間による消費だった。