CDCはワクチン接種後も「旅行控えて」 米航空業界が反論
(CNN) 米疾病対策センター(CDC)が新型コロナウイルスのワクチン接種後の行動について、旅行は依然として控えるべきとの指針を示したのに対し、米国の航空業界団体が声明を出して反論した。
業界団体のエアラインズ・フォー・アメリカ(A4A)は声明の中で、航空機内は高性能フィルターを通した換気や連邦当局のマスク義務付けにより、感染リスクが大きく低減されていると強調した。
CDCの指針は、ワクチン接種を完了した人同士の対面などを認める一方、旅行は控えるよう呼び掛けている。
CDCのワレンスキー所長は8日、感染対策をめぐるホワイトハウスでの会見で、国内の感染者はこれまで旅行シーズンのたびに急増してきたと指摘した。保健当局者らは、春休みの旅行シーズンで感染が拡大することを懸念している。
運輸保安庁(TSA)によると、米国内の空港で7日に保安検査場を通過した旅行者は130万人近くと、年明け1月3日以来で最も多かった。通過人数は4日から連日100万人前後を記録していた。4日間で計450万人が空の旅に出たことになる。
航空業界は今年初め、CDCが国内線の利用者全員に新型コロナウイルスの検査を義務付ける案を検討した際も強い反発を示した。ホワイトハウスが航空各社のCEOらと会合を開いた後、この案は取り下げられた。