OPECプラス、会議を取りやめ 石油価格は上昇

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石油輸出国機構(OPEC)とロシアなどの産油国でつくる「OPECプラス」が予定していた会議を取りやめたと明らかにした/Maya Siddiqui/Bloomberg/Getty Images

石油輸出国機構(OPEC)とロシアなどの産油国でつくる「OPECプラス」が予定していた会議を取りやめたと明らかにした/Maya Siddiqui/Bloomberg/Getty Images

ニューヨーク(CNN Business) 石油輸出国機構(OPEC)とロシアなどの産油国でつくる「OPECプラス」は5日、予定していた会議を取りやめたと発表した。世界で拡大する石油需要を満たすための生産量の引き上げに向けた合意形成がとん挫した形だ。

会議中止の報道を受けて石油価格は上昇した。石油価格の国際指標となる北海ブレント原油先物の価格は1%高の1バレルあたり77ドルとなった。北海ブレント原油先物は今年に入って約50%値上がりしている。

次回の会議の日程は設定されていない。

米国では7月4日の独立記念日の祝日に合わせて自動車の利用が増えてガソリン価格は7年ぶりの高値となっていた。加えてすでにインフレへの懸念が経済活動を襲っている。米国のレギュラーガソリンの平均価格は3.13ドルと1年前から44%値上がりしている。

米国の石油価格は今月1日、約3年ぶりに1バレルあたり75ドルを超え、現在では同75.50ドル近辺で取引されている。これは2020年4月に米ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物相場が1バレルあたりマイナス40ドルを記録したことを考えれば目覚ましい回復だ。

新型コロナウイルスの感染拡大が収まり感染抑止に向けた措置が緩和されるなか、ガソリンやジェット燃料に対する需要が拡大したことなどにより、石油価格が回復している。

専門家からは、OPECプラスだけが、急拡大する需要に対応するための増産をすることで救いの手を差し伸べることができるとの見方が出ている。

供給は現在も抑制されているが、これはOPECプラスでの合意のためで、増産は段階的に行われている。

OPECのメンバーであるアラブ首長国連邦(UAE)はここ数年生産量の拡大に向けて大きな投資を行ってきたが、生産削減の割合について不公平だとして異議を唱えている。

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