米ポリティコ、独アクセル・シュプリンガーが買収 1010億円規模
ニューヨーク(CNN Business) ドイツのメディアコングロマリット、アクセル・シュプリンガーは、米政治専門サイト「ポリティコ」や関連メディアを10億ドル(約1010億円)超で買収することで合意した。
合意は26日午前に発表された。買収資産にはITを扱うポリティコの姉妹サイト「プロトコル」も含まれる。
アクセル・シュプリンガーとポリティコは既に欧州で合弁事業に取り組んでおり、このつながりをベースに、今年夏から買収協議を本格的に開始していた。この協議については米紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)が今月初めて報じた。
ポリティコの北米事業および欧州の合弁事業、プロトコルでは合わせて500人以上の記者を雇用しているという。
ポリティコの現在の所有者、ロバート・アルブリトン氏は売却を決断した理由について、世界規模での事業拡大や読者サービスの向上、従業員の機会拡大を推進するためには、同氏のような家族経営企業のオーナーよりも、大規模なグローバル企業の方が適任である可能性が明らかになったためとしている。
アルブリトン氏は引き続きポリティコとプロトコルの発行人にとどまる。
アクセル・シュプリンガーによると、ポリティコの北米版や欧州版、プロトコルの編集チームや経営陣にも変化はなく、「インサイダー」や「モーニング・ブリュー」といったアクセルの他ブランドとは別個に運営する方針。
10億ドル超という買収額は関係者が確認したもので、デジタルコンテンツ市場の好調さを改めて物語る数字となる。先週には、やはり政治ニュースサイトの「ザ・ヒル」がネクスター・メディア・グループに売却されていた。