NYダウ、8週連続の下落 1923年以来最長の下げ
ニューヨーク(CNN Business) 米株式市場は20日の取引で売りが一服したが、週間でみた場合、ダウ工業株平均はここ100年近くで最長となる8週連続の下落を記録した。
ダウは前日比9ドル高でこの日の取引を終えたものの、週間では3%の下落となった。
LPLファイナンシャルが調査したファクトセットのデータによると、ダウの8週連続の下落は1923年以降で最長。
長引く下落相場は米金融街に広がるネガティブな心理を浮き彫りにする。投資家は高インフレや、連邦準備制度理事会(FRB)の今後の物価抑制策に神経をとがらせている状況だ。
より幅広い銘柄で構成するS&P500指数も、7週連続のマイナスを記録。ビスポーク・インベストメント・グループによると、これは2001年3月以来の長期下落となる。20日には1月に付けた史上最高値から20%下げ、一時的に弱気相場入りする場面もあった。
LPLファイナンシャルのライアン・デトリック氏は「インフレからFRBのタカ派姿勢、戦争、サプライチェーン(供給網)の問題、中国の都市封鎖、景気減速まで、最近の株価下落には多くの要因がある」と述べた。
ただ、デトリック氏は歴史的にみると株は売られ過ぎとの見方を示し、何か好材料があれば大きく反発する可能性が高いとしている。