シンガポールの国民食「チキンライス」、マレーシアの鶏肉輸出停止で窮地に
「チキンライス危機」と呼ばれるこうした状況は、世界中で起きている食料不足の兆候の最新事例でしかない。ロシアによるウクライナ侵攻、コロナ禍に関連するサプライチェーン(供給網)の問題、極端な気候などの要因が重なって食料が不足し、価格を押し上げている。
鶏肉不足への懸念から、シンガポール中のチキンライスの屋台にはすでに長蛇の列ができている。
当面の解決策としてはタイやブラジルなどから輸入する冷凍鶏肉の量を増やすことが考えられるが、チキンライスの売り手らは「味が落ちる」とこれを一笑に付す。
マレーシアから輸入した最後の生きた鶏は5月31日にシンガポールに到着。今後国内では鶏肉不足が数カ月続く可能性がある。