冬のガス供給に「重大なリスク」、ウクライナでの戦争で 英当局
(CNN) 英国のエネルギー規制当局Ofgemは3日、ウクライナでの戦争の影響で、今年の冬のガス供給が緊急事態に陥る可能性があると明らかにした。
Ofgemはエネルギー企業SSEからの要請に応じてコメントを出した。SSEはガス供給が緊急事態に陥ることを懸念しており、電力の供給ができなかった場合に多額の違約金が発生すると資金不足に陥るとしている。
Ofgemは書簡で、ウクライナでの戦争のため欧州でガス不足が生じており、2022年から23年にかけての冬にガス不足に陥る重大なリスクがあると指摘。結果として、英国がガス供給で緊急事態に陥る可能性があると述べた。
Ofgemの広報担当はCNNの取材に対し、今年の冬は、ロシアから欧州へのガス供給に混乱が生じているため、例年以上に厳しいものとなる可能性が高いと述べた。
広報担当は、英国について、ロシア産ガスの直接の輸入が少ないほか、国内でのガス生産、ノルウェーからの安定的な供給、液化ガス輸入で欧州で2番目に大きい港湾能力など良い条件に恵まれていると指摘。それでも、今年の冬は、あらゆるシナリオに対応できるよう準備する必要があると述べた。
Ofgemは、英国のエネルギーシステムがこの冬に完全に備えられるよう、緊急時の対応策を準備していると述べた。