米GM、シボレー・カマロの生産終了へ マッスルカーの未来に暗雲
ニューヨーク(CNN) 米自動車大手ゼネラル・モーターズは22日、同社のクーペ「シボレー・カマロ」の生産を終了すると発表した。高パフォーマンスクーペのガソリン車で市場に残る米国車はフォードの「マスタング」だけになる。
ステランティスは先ごろ、傘下ダッジの「チャレンジャー」の生産を今年末に終えると発表。ダッジの幹部らは電気自動車(EV)のマッスルカーのコンセプトカーを同時に発表し、将来モデルの姿を予見させた。
GM幹部は生産終了の発表時に「直接の後継車は発表しないが安心してほしい。これがカマロの物語の終わりではない」と述べ、将来のブランド復活をほのめかした。
GMは2035年までにすべてのラインアップをEVにする計画。EVの設計・製造に数十億ドルを投じ、投入資金の75%がEVや自動運転車に充てられている状況で、従来の内燃機関車の新モデルに対する投資は著しく減っている。
カマロは現在が6代目。中西部ミシガン州の工場で作られ、来年1月に生産が停止する。
カマロが登場したのは1966年。フォードが64年に発表し大成功を収めていたマスタングのライバル車として投入された。モデルチェンジを経て5代目まで続いた後、2002年にラインアップから外れたが、10年に再登場していた。
だが、近年は競合車に販売で水をあけられていた。昨年の米国でのカマロ販売数は2万5000台弱だったが、マスタングは4万8000台弱、チャレンジャーは5万5000台だった。
フォードは昨年9月のデトロイトモーターショーでマスタングの新モデルを発表。7代目となるこのモデルは純粋なガソリン車で、EVでもハイブリッド車でもなかった。