原油価格、来年107ドル付ける可能性 サウジとロシアの供給削減で

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サウジアラビアとロシアからの供給が減少することなどから、原油価格が来年には1バレル=100ドル台に達するとの見通しが出ている/Alexander Manzyuk/Reuters

サウジアラビアとロシアからの供給が減少することなどから、原油価格が来年には1バレル=100ドル台に達するとの見通しが出ている/Alexander Manzyuk/Reuters

ニューヨーク(CNN) 米金融大手ゴールドマン・サックスは顧客に対し、ロシアとサウジアラビアが強気の供給削減策を撤回しない限り、原油価格が来年には1バレル=100ドル台に高騰する可能性があると警鐘を鳴らした。

ロシアとサウジは今週、減産などの措置を今年末まで延長すると発表。この発表を受け、世界の石油価格指標である北海ブレント原油は10カ月ぶりに1バレル=91ドルを超えた。

ゴールドマンの以前の予想では、ブレント原油が今年12月までに86ドル、来年末までに93ドルを付けると見ていた。ゴールドマンは今回、この予想には「二つの強気リスク」が存在すると指摘した。

第一に、サウジの原油供給量は以前の予想を日量50万バレル下回ると見込まれる。これだけでも原油価格は1バレル当たり2ドル上振れすると考えられる。

第二に、石油輸出国機構(OPEC)とロシアなど非加盟国でつくる「OPECプラス」の供給削減措置の延長が続いた場合、ゴールドマンの想定の一部が不正確になる可能性がある。

ゴールドマンは以前、4月に発表された日量170万バレルの減産のうち半分は来年1月に撤回されると予想していた。だが今回、ゴールドマンは減産がさらに延長される可能性に言及した。

OPECプラスが今年の減産を来年末まで維持し、サウジの増産ペースが緩やかなものになるという強気のシナリオを想定した場合、来年12月にはブレント原油が1バレル=107ドルに上昇する公算が大きいという。

ただ、1バレル=100ドルを超えた場合、米シェールオイルの供給増やクリーンエネルギーへの投資拡大などでこうした戦略が裏目に出る可能性もあり、ゴールドマンはこれが同行の「基本見解」ではないと強調している。

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