ボーイング７８７、検査改ざんの可能性　米ＦＡＡが調査

（ＣＮＮ） 米連邦航空局（ＦＡＡ）は６日、米航空機大手ボーイングの従業員が７８７型機の品質検査を怠っていたかどうかを調査していると発表した。この調査は検査が実施されたかどうか、「従業員が航空機の記録を改ざんした可能性があるかどうか」を判断することを目的としている。

ＦＡＡによると、調査が行なわれている間、ボーイングの従業員はまだ航空会社に納入していない７８７について検査を実施し、現在運航中の７８７については計画を策定する。

ボーイングは「ＦＡＡに対し、自ら４月に一部の『７８７ドリームライナー』で翼と胴体が接合する部分の適切な接着と接地を確認するために必要な検査を完了していない可能性があることを通知してきた」という。

７８７を統括するボーイングの幹部スコット・ストッカー氏は、ＣＮＮに公開された社内メモに、この問題は１人の従業員から報告されたものであり、「不正行為」の一例であると書いている。ストッカー氏はこの問題を「飛行の安全に関わる緊急の問題」ではないと述べた。

メモによると、同社は「数人が必要なテストを実施しなかったにもかかわらず作業を完了したと記録し、会社の方針に違反した」と判断したという。

メモには「我々は速やかに監督官庁に報告し、複数のチームメートとともに迅速かつ厳粛な是正措置を取っている」と書かれている。

ストッカー氏は、同社は声を上げたこの従業員を「たたえる」と述べた。

ボーイングの技術者であるサム・サレプール氏は４月、７８７を含むボーイングの複数の機種の品質についてＦＡＡに正式に訴え出た。同氏は、製造工程の手抜きによって７８７の胴体の小さな隙間が適切に埋められていない可能性があると主張した。