ケンタッキーを離れるフライドチキン、米KFC親会社が発表
ニューヨーク(CNN) 米ファストフード大手KFC(旧ケンタッキー・フライド・チキン)が、創業の地ケンタッキー州を離れて本社をテキサス州に移転する。親会社のヤム・ブランズが18日に発表した。
KFCの本社はテキサス州ダラス郊外のプレイノに移転して、ヤム・ブランズ傘下のピザハットと合流する。
創業95年になるKFCの始まりは、ケンタッキー州の小さな町にあるモーテルだった。今では世界150カ国に3万店を構える。
ヤム・ブランズは、傘下のファストフードチェーンの米国本社をカリフォルニア州アーバインとテキサス州プレイノの2カ所に集約する計画を進めている。
ただしKFCが創業の地から完全撤退するわけではなく、ケンタッキー州ルイビルで新しい旗艦店の開業を予定している。
それでもケンタッキー州のアンディ・ベシア知事は「この決定に失望している」と不満を表明。創業者のカーネル・サンダースも「きっとそうに違いない」と強調し、「同社の社名はケンタッキーで始まり、我が州の伝統と文化を商品宣伝の売りにしてきた」「ケンタッキー・フライド・チキンの従業員をケンタッキーから移転させることは再考してほしい」と要望している。
KFCはここ数年、競合他社に客を奪われて苦戦が続いていた。
ルイビルの本社に勤務する従業員約100人は、今後半年かけてテキサス州に移転する。加えて在宅勤務の90人もテキサス州の新しい本社に拠点が移る。