7年後に地球衝突の可能性、また上昇? 新発見の小惑星
(CNN) 7年後の2032年に地球に衝突する可能性がある小惑星「2024 YR4」について、米航空宇宙局(NASA)は18日、衝突の可能性が3.1%に高まったと発表した。欧州宇宙機関(ESA)は2.8%と推定している。
NASAとESAのリスク評価のわずかな違いは、それぞれ異なる方法で小惑星の軌道を調べて衝突の可能性を判断していることによる。いずれにしても、かつて2.7%の確率で衝突の可能性があるとされた別の小惑星「アポフィス」を上回っており、2024 YR4の衝突リスクは過去20年で発見された小惑星の中で最も大きくなった。
しかし、満月が過ぎた後の新たな観測をもとにNASAが19日に発表した更新情報では、2024 YR4が32年12月に地球に衝突する可能性は1.5%とした。専門家は、観測データが増えればそうした変動はあり得ると指摘していた。
かつて最大級に危険が大きいとされていたアポフィスは04年に発見され、直径は350メートル。当初は天体が地球に衝突する可能性を指標化した「トリノスケール」で10段階中の「4」と評価されていたが、専門家が21年に軌道を精密に分析した結果、その評価を見直した。
2024 YR4(直径推定40~90メートル)は現在、トリノスケールで「3」と評価されている。しかしその予測も同じような傾向をたどるだろうと専門家は見ている。
「この小惑星についてさらに多くの観測が行われれば、不確実性は縮小を続け、衝突の可能性は上昇し続けるかもしれない。もし地球がもはやこの領域にないと判断すれば、衝突の可能性はゼロになるだろう」とESAは指摘している。