軍艦に地対空ミサイル、五輪開催中の警備体制強化 英
ロンドン(CNN) ロンドン五輪の開会式が27日夜(日本時間28日午前)に迫る中、世界各国から選手団や首脳を迎えるロンドンでは警備体制が強化されている。
今回の開会式には、世界の100以上の国や地域から、国家元首や政府高官らが出席する。その中には、エリザベス女王やミシェル・オバマ米大統領夫人、今秋の米大統領選挙の共和党候補と目されるミット・ロムニー前マサチューセッツ州知事なども含まれる。これらの人々をいかに警護するかは大きな課題だ。
英国防省は、五輪開催中の警備を万全なものとするため、軍艦2隻に戦闘機、ヘリコプターを展開。スタジアム近くの集合住宅には、住民の反対を押し切って地対空ミサイルを配備した。
だが人員の配備では懸念が広がっている。五輪組織委員会から警備を請け負っていたG4S社が、当初約束した1万400人の警備員を確保できず、英政府は予定より多い1万8200人の兵士の投入を余儀なくされた。
G4Sは24日、各競技会場に約5800人の警備員を派遣したと発表した。同社は開幕までに7000人の訓練を済ませる見通しを示しているが、それでも予定数にははるかに及ばない。
米国の情報当局も協力している。米政府はロンドンでのテロの可能性を示すあらゆる情報の分析にあたるセンターを設置。開催期間中は24時間態勢で情報分析に当たるという。
英内務省によれば、現在のロンドンのテロの危険度は以前と変わらず5段階中の上から3つ目のままだ。