愛煙家のオランウータン、禁煙のため島に引越し インドネシア
(CNN) インドネシアの動物園で飼育されているメスのオランウータンが、来園者の投げ入れたたばこで喫煙する習慣がつき、園内の湖に浮かぶ島の獣舎に移って来園者を遠ざけながら禁煙に励むことになった。
地元紙によると、13歳のオランウータン「トリ」は、来園者がおりの中に投げ入れた火の付いたままのたばこを拾い、人間のまねをして喫煙するようになった。たばこを投げ入れないよう注意書きを出したものの、守ってもらえなかったという。
同園の園長はジャカルタ・グローブ紙に対し、「言うことを聞かない来園者はインドネシアの動物園に共通する問題だ」「動物たちに餌やたばこを与えることは禁止されているのにやめようとしない。来園者が動物にけがをさせることも珍しくない」と語っている。
喫煙者と距離を置くため島に作られたオランウータン舎は、コンクリート製のおりに守られ、5本の木に登ることもできる。「インドネシアで最高のオランウータン舎かもしれない」と園長は胸を張る。
一方、トリと一緒に暮らすオスの「ディディク」の方は、禁煙の必要はなさそうだ。投げ入れられたたばこをふかすトリを横目に、ディディクはたばこを踏み消すのが習慣だったという。