密猟で殺されたサイ455頭、過去最悪に 南アフリカ

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(CNN) 南アフリカでサイの密猟が増加し、過去最悪の状況になっている。背景には、東南アジアでサイの角にがんを治す効能があるとの迷信が広まり、高く売れるようになったことがあるという。

南アフリカ政府の統計によると、今年1月からこれまでに密猟で殺されたサイは455頭に上り、昨年1年間の合計448頭を上回った。密猟関連の逮捕者は約200人に達している。

世界自然保護基金(WWF)南アフリカ支部の担当者は「南アフリカ政府は消費国と連携して、サイの角の違法取引にかかわる国際組織と戦う必要がある」と指摘する。

しかし密輸先の1つとされるベトナムとの間では、違法取引を食い止めるための協定がまだ成立していないという。

WWFはまた、密輸ルートとなる近隣諸国の捜査当局にも対応を促している。

保護団体によると、アフリカ大陸に生息するサイの頭数は2万5000頭。このうち約2万1000頭が南アフリカに生息している。

南アフリカのサイの個体数は現在のところは増え続けているものの、「重大な転換点に迫っており、このままでは個体数が減少に転じて保護の取り組みが台無しになってしまう」とWWFは危機感を募らせている。

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