オーストラリア大陸、4千年前に外界と「交流」 欧州の研究チーム
(CNN) オーストラリア大陸には欧州からの入植者が上陸するずっと以前に、インドから人類が渡来して先住民アボリジニと交わっていたとする説を、ドイツとオランダの研究チームが16日までに米アカデミー紀要に発表した。
オーストラリアに生息するイヌ科の哺乳類「ディンゴ」も、インドからもたらされた可能性があるという。
これまでは、4万年前にオーストラリア大陸に上陸した人類は、17世紀に欧州人が入植するまで実質的に外の世界から切り離されていたという説が有力だった。
しかしアボリジニやインド、ニューギニア、東南アジアの島に住む住民などの遺伝子情報を調べた結果、アボリジニは4000年ほど前にインドからの人類と接触していたことが分かった。
考古学の記録によると、この時期はオーストラリアにディンゴが出現した時期と一致する。このため研究チームでは、ディンゴもインドからもたらされた可能性があると指摘。
さらにオーストラリアの道具や食品加工などの技術も、インドから移住してきた人によってこの時期に変化した可能性があるとした。