「落書きや割り込みはダメ」、中国政府が旅先者にマナー指南
(CNN) エジプト・ルクソールの古代神殿に中国語の落書きが刻み込まれているのが見つかり問題となる中、中国政府は28日、国民の旅行先での行動について指南するガイドラインを中央政府のウェブサイトに掲載した。
国営新華社通信によると、政府サイトは国家観光局が発表したガイドラインに従って、「文明的旅行者であることは、国民一人ひとりに課せられた義務だ」と強調。つばを吐く、ごみを捨てる、行列に割り込む、史跡を傷つけるといった行為をやめるよう促したほか、古代遺跡に触れたりよじ上ったり落書きしたりすることも禁止事項として明記した。
さらに、公共秩序に従う、環境や公共施設を守る、衛生的な環境を保つ、他人の権利を尊重する、礼儀をもって接するといった行動を指南。旅行先では適切な娯楽を見つけるべきだと促した。
これに先立ち発覚したルクソール神殿の落書きをめぐっては、中国国内からも非難の声が殺到し、15歳の中国人少年の母親が謝罪の談話を発表している。
中国人の海外旅行者は2012年の統計で8300万人に達し、支出総額は1020億ドル(約10兆円)と、米国とドイツを抜いて世界一となった。