月面に国立公園を、米議員が法案提出 アポロ着陸地保護へ
(CNN) 米国が人類初の着陸を果たした月面の地に、米国の国立公園制定を――。米民主党議員がそんな法案をこのほど提出した。
この法案は米下院科学・宇宙・技術委員会委員のドナ・エドワーズ(メリーランド州選出)、エディー・ジョンソン(テキサス州選出)の両議員が提出した。米航空宇宙局(NASA)がかつてのアポロ計画で人類を送り込んだ月面の地の構造物を、米国立歴史公園に指定する内容。こうした構造物は月面の商業交通によって破壊される恐れがあると指摘している。
米国は1969年7月にアポロ11号を月に送り込み、ニール・アームストロング船長らが月面に降り立った。その後1973年までの間に別の場所にも着陸を果たし、月面にはその時に使われた着陸船の一部や車両といった機材や国旗などが残されている。
法案では「民間企業や外国が月に着陸できるようになった今、後世のためにアポロの着陸地を守る必要がある。この法案に基づき歴史公園に指定すれば、アポロ月面着陸地が保全されると同時に、米国史の中でも際立ったこの業績への認識を高められる」とした。
歴史公園に指定するのはNASAの計画で残された人工物のみ。どこの国のものでもない月面そのものは含まれていない。