都市伝説の「E.T.」ゲーム、30年ぶりに発掘
(CNN) 1982年に大ヒットしたスティーブン・スピルバーグ監督のSF映画「E.T.」を題材にしたゲームが、約30年ぶりに米ニューメキシコ州の砂漠の埋め立て地から発掘された。
E.T.のゲームは米アタリが当時の主流だった家庭用ゲーム機向けに制作した。しかし評判は振るわず、業界全体の低迷も重なってプロジェクトは打ち切りに。売れ残ったゲームは同州アラモゴードの埋め立て地に廃棄され、都市伝説的存在になっていた。
今回の発掘作業は、米マイクロソフトのゲーム機「Xbox」部門をスポンサーとするドキュメンタリー制作チームが26日に着手。何百人もの見物人が見守る中で、30年前のゲームカートリッジを掘り出した。
ドキュメンタリーの仮タイトルは「アタリ:ゲームオーバー」。Xbox担当者はツイッターで、「都市伝説が確認された」と伝えた。
アタリの歴史に詳しい関係者によれば、E.T.のゲームは82年のクリスマス商戦に間に合わせるため開発を急いだことが失敗につながった。スピルバーグ監督と結んだライセンス契約2100万ドルの元を取るためには500万本を売る必要があったが、翌年秋までに売れたのは約350万本のみだった。
このころからアタリの業績も急激に悪化。83年にはトラック14台分の商品をアラモゴードに埋め、発掘されるのを防ぐためにコンクリートで覆った。廃棄されたゲームは70万本と推定され、今回の発掘ではE.T.など約20タイトルが見つかった。
ただ、発掘されたE.T.ゲームはどれもプレーできる状態ではなかったという。