南極から分離の巨大氷山が漂流 船舶に危険も
(CNN) 南極から分離した巨大な氷山が大陸を離れ、外洋に向けて漂流している。冬を迎えると追跡が難しくなり、船舶の航行に危険が生じる恐れもあるという。
米航空宇宙局(NASA)地球観測所によると、この氷山「B31」の面積は約660平方キロ、厚さは約500メートルあまりとみられる。
2011年、南極のパインアイランド氷河に亀裂が観測され、13年11月に同氷河から分離した。その後はパインアイランド湾を離れて南極大陸西部のアムンゼン海を漂流。間もなく外洋の潮流に乗る見通しだという。
南極はこれから冬を迎えて太陽の出ない日が続くようになり、この間は氷山の追跡が難しくなると研究者は懸念する。これほどの規模の氷山になると、溶けるまでには1年以上かかる見通しだ。
これまでの観測史上最大の氷山は南極のロス氷棚から2000年3月に分離した「B15」で、1万1000平方キロもの面積があった。既に崩壊しているが、一部はまだ南極大陸の周辺に残っている。