自分らしい生き方を 「セーラー服おじさん」のメッセージ
「自分らしさ」こそが豊かな人生を送る鍵だと、小林さんは話す。「何かやりたいことがあるならやりなさい」というのが、小林さんのメッセージだ。
歌舞伎の女形や宝塚歌劇団にみられるように、女装、男装は日本の文化史の中で重要な位置を占めてきた。今もテレビのバラエティー番組やアニメ、漫画にはよく登場する。
だが実際に女装して街を歩く小林さんには、侮辱的な言葉を投げ付ける人もいる。警官にもこれまでに10回は呼び止められた。
それでも小林さんにとっては、写真を撮ろうと押し寄せる人々の明るさや、子どもたちに「わが道を行く解放感」を伝えられる喜びの方が、はるかに大きな意味を持つ。
社会に受け入れてもらうために、型にはまった生き方をする必要はない。自分自身がそれを証明していると、小林さんは胸を張った。