空爆と飢えで死骸が散乱、動物園も窮状に ガザ
CNN取材班はライオンのために、市場で鶏肉を調達して提供。ライオンたちは肉を見た瞬間から吠え声を上げて走り寄り、人間を寄せ付けないように見張りながら順番に平らげた。
イスラム組織ハマスが運営するこの動物園は2008年、ガザの観光スポットとしてサッカー競技場や遊園地と共に建設された。しかしそうした施設のほとんどは、イスラエルの空爆で破壊された。
イスラエルの関係者によると、軍は動物園の敷地内にハマスのロケット発射場が多数あると見ていたといい、動物園はそうした発射場を狙った空爆の巻き添えになった可能性がある。
ハマス側は、同公園は市民のための施設だと説明する。しかし取材班は、破壊されたロケット砲台のように見える金属の残骸を目にした。
動物園にとって目下の課題は動物たちの命を救うことにある。「まず餌を与えること。それから施設を再建し、また飼育できるようにしたい」と獣医師は話す。
しかしこれまでの戦闘で2000人以上が死亡し、多数の住宅などが破壊される中で、ガザ市民や国際社会は、動物園の動物たちの窮状よりもはるかに差し迫った問題に直面している。