NASAの火星探査機、軌道に到達 気候変動の謎解明へ
(CNN) 米航空宇宙局(NASA)は、無人火星探査機「MAVEN(メイブン)」が米国時間の21日夜、火星の軌道に入ったと発表した。火星には着陸せずに上空から大気を観測し、火星の気候が変動して現在のような姿になった理由の解明を目指す。
NASAの専門家によると、現在の火星は気温が低く、液体の水が安定した状態で存在することはできない。しかし太古の火星には地表に水が流れていた痕跡が見つかっている。
メイブンでは大気の成分やガス放出量の測定などを通じ、火星から水や二酸化炭素が消滅した原因を探る。
数日後には、インド初の火星探査機も火星上空に到達する見通し。NASAによると、米国とインドは相互協力に関心を示しているという。
さらに、昨年発見された「サイディングスプリング彗星(すいせい)」も約4週間後に火星から約13万キロの距離を通過する見通し。メイブンは彗星の状態や、彗星が火星の大気に与える影響についても観測を予定している。