「タール」にはまった瀕死の犬救出 インド
(CNN) インド北部ラジャスタン州ウダイプル市で生後5カ月の犬が工事現場周辺にたまっていた高温の「タール」の中にはまって瀕死(ひんし)の状態に陥り、動物愛護団体が約4時間かけて救い出す出来事があった。
通行人からの連絡で同団体の職員が駆け付けたところ、粘着性のタールにまみれた犬の体は身動きもせず、地面にはりつけられたような状態だった。手助けしなければ、自力で抜け出すことは無理な様子だった。
職員はこの後、数時間かけて植物油を犬の体に塗り付け、タールをぬぐいさる作業を行った。灯油の使用は肌を傷めるため控えたという。
作業の約4時間後に犬をタールがたまっていた場所から引き離すことに成功し、動物の保護施設に連れて行った。タールを体から完全に除去するまで数日間かかったという。
動物愛護団体のスタッフによると、保護施設に収容された犬の体は最初の夜、硬直しており、呼吸も重苦しかった。しかし、その後、無事に回復し、予防接種も施されたという。
同団体は路上などをうろついている動物を引き取る活動を行っている。犬、牛、ロバや豚など多数の動物の世話をしているという。