インドの野生トラ、30%増の2226頭に 保護の成果か
(CNN) インドのジャバデカル環境相は22日までに、同国の47カ所にある保護区に生息する野生のトラの個体数が2011年の1706頭から2226頭に30%増加したとの最新の推定数字を明らかにした。
専門家らが加わって実施された3度目の調査で判明したとしている。全面的な調査結果は今年3月に公表される見通し。調査には最新技術が導入されたという。
環境相によると、インドには世界の野生のトラのうち7割が生息する。11年以降の増加は保護政策が功を奏した大きな成果と歓迎している。
インドでは一時、密猟、獲物の不足、開墾による生息地の破壊などを背景にトラの個体数が減少基調にあり、絶滅危惧種となっていた。
トラの保護団体の関係者は、トラを守るインドの政策を評価。野生の環境での生存より捕獲、人工的な生殖を重視し、体の部位の確保にも走る中国、ラオス、カンボジア、ベトナムやタイなど他のトラの生息国への批判をにじませた。
インドでのトラ増加は喜ばしいニュースとしながらも、中国内での装飾用の毛皮や骨を使った特殊な酒の需要は続いており、トラ保護のための闘いは恒久的なものになると主張。特に、トラ密輸の手口は巧妙化しており、山間部の国境地帯などを通じての違法な取引が取り締まられているとの形跡はないなどとも強調した。