アインシュタインの書簡27通 5200万円で落札
ハンスへの書簡では、自身が打ち立てた相対性理論と原爆の間には「極めて間接的なつながり」しかないと主張している。この書簡は6万2500ドルで落札された。
オークション主催者によると、同じ年に米カリフォルニア州の歴史教師、ガイ・レイナー氏へ送った書簡では、「無神論者」を自認していた。
しかしその4年後、同氏に再び書簡を書いた時には一転して無神論を批判。「我々には自然や人間を理解する知性が不足している。それに対応した謙虚な態度が望ましい」との立場から、神が存在するかどうか人間には分からないとする「不可知論者」を名乗った。
書簡の大半はドイツ語、一部は英語で書かれていた。自身の研究や宗教観、政治情勢などを扱った書簡が多いが、親しい友人や家族には個人的な思いも打ち明けている。
ハンスに「今度数学の問題を送ってあげよう」と約束する手紙や、夫の浮気を知った友人に励ましの言葉をかける手紙もあった。