古代エジプトの王妃の墓、ついに発見か
リーブズ氏によると、ツタンカーメン王の埋葬室は王の墓としては小さく、構造も普通とは異なると指摘されてきた。埋葬室からは、ツタンカーメン王の即位より時代が古いとみられる発掘品も出ている。もともとあった王妃の墓を急きょ拡張して作られたとすれば、これらはすべて説明がつく。
英ケンブリッジ大学のエジプト学者、トビー・ウィルキンソン氏は「非常に興味深い説だ」と関心を示した。同氏によると、地質調査用のX線技術を使えば、周囲を傷付けずに壁の向こう側の構造を調べることができる。「2~3年以内に、隠された埋葬室の存在が確認できるかもしれない」と、同氏は期待を寄せる。
ネフェルティティ王妃をめぐっては、2003年に英ヨーク大学のエジプト学者がミイラを発見したと発表して話題を呼んだ。しかしその後間もなく、エジプトの考古最高評議会で事務局長を務めるザヒ・ハワス氏によって、このミイラは15歳の少年のものだと結論付けられた。