巨大羊を毛刈り王者が救助、毛が伸びすぎて生命の危機 豪

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毛が伸びすぎて命の危険にさらされていた羊の「クリス」=RSCPA

毛が伸びすぎて命の危険にさらされていた羊の「クリス」=RSCPA

(CNN) オーストラリアの首都キャンベラ近くで毛が伸びすぎて命を失う危険もあった羊が見付かり、羊の毛刈りの王者が志願して余分な毛を排除し、助け出す一幕がこのほどあった。

豪州の王立動物虐待防止協会によると、長さ約45センチの毛刈りには45分間要し、刈り取った量は40・45キロ。世界最多の記録としている。作業の間、羊をおとなしくさせるため鎮静剤が投与された。

同協会は豪州の毛刈り王者をこれまで4度獲得していたイアン・エルキンスさんに接触し、助言を求めていた。

巨大な体を持つこの羊は発見者から「クリス」と呼ばれ、見付けた時はほとんど歩けない健康状態に陥っていたという。クリスは羊毛を採るために育てられるメリノヒツジ種とされる。

クリスの年齢や性別、体長などは不明。キャンベラ郊外で発見された経緯も伝えられていない。

羊の毛刈りの量の従来の世界記録はニュージーランドで記録された27キロとされる。この羊の名前は「シュレック」で、農家にも知られることなく6年間生きていたが、2004年に洞窟内で見付かっていた。

エルキンスさんは豪州紙キャンベラ・タイムズに、クリスの年齢は5~6歳と推定。刈り取った40キロ以上の毛は間違いなくシュレックの記録を破っていると指摘した。クリスの毛については高品質でないだろうが、荒野で長期間過ごしていれば無理もないと語った。

王立動物虐待防止協会は、メリノヒツジは定期的に毛を刈る必要があると指摘。これがなければ体の洗浄や排泄(はいせつ)に障害が生じ、ウジの発生や感染症などの深刻な健康被害につながる恐れがあるという。

豪州の羊毛業界団体によると、ヒツジから刈り取られる毛の平均的な量は5キロほどで、この作業に必要な時間は約3分となっている。

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