アルツハイマー患者に朗報か、実験薬が効果示す 米研究
一方、やや懸念すべき結果として、実験薬を服用した患者は体重が1年間で約0.9キロ減ったのに対し、偽薬を服用した患者は約0.45キロ増えた。
また、レスベラトロールを服用した患者の脳内のアミロイドベータタンパク質の値が低下したかどうか、認知機能の低下を抑える効果があったかどうかについては判断できなかった。ただ、歯磨きなどの日常行動を忘れずに行う能力がやや改善するなど、認知力の向上をうかがわせる兆候も見られたという。
研究チームは今回の実験で有望な結果が出たと判断し、規模を拡大して次の段階となる第3相の臨床試験を早ければ1年以内に開始する意向。
今後の試験でレスベラトロール薬の効果が確認されれば、現在使われている医薬品や食事療法、運動療法、社会療法などと組み合わせ、アルツハイマー病の急激な進行を遅らせる一助になるかもしれないと研究チームは期待を寄せている。
研究結果は11日刊行の神経学会誌に発表された。