サンゴの世界的な白化を確認 観測史上3度目
NOAAの予想によると、エルニーニョは2016年初めまで続く見通し。このため今回の白化では年内に1万2000平方キロもの範囲でサンゴが死滅する恐れもある。
調査団は特注のカメラを使って海中の様子を360度の角度から撮影しており、これまでに26カ国でサンゴ礁の現地調査を行って、白化が進む様子などを観察した。中には海水温の低下に伴って白化していたサンゴが復活した場所もあったが、米領サモアでは、サンゴの約95%が死滅したサンゴ礁も見つかったという。
調査団はこの問題への認識を高めてもらう目的で、収集したデータの一部を米グーグルの「ストリートビュー」に提供。インターネットで仮想スキューバダイビングをしながら白化の様子を目の当たりにしてもらえるようにした。
12月にパリで開かれる国連気候変動枠組み条約第21回締約国会議(COP21)でも対応を促す方針。「現状は、熱帯雨林が真っ白になっているのに誰も気づかない状況に等しい」と警鐘を鳴らしている。