ビッグデータで寿命を予測、英大学がソフト開発に着手
(CNN) 英国のイーストアングリア大学がこのほど、人間の寿命を予測するソフトウェアの開発に乗り出した。340万人分の医療データを活用し、4年後の完成を目指す。
研究者は、寿命を知ることが、年金などの使い方の設計や医療的な助言に関する判断、慢性疾患の治療薬が寿命に与える影響の把握などに役立つのではないかと考えている。
正確な数字を出すことはできないものの、年齢や性別、健康状態、ライフスタイルをつきあわせることで、どのくらいの寿命が残されているのか根拠のある推定を提示することを目指す。
研究チームのリーダー、エレーナ・クリンスカヤ氏は、研究が、患者や医師が健康管理について、より良い判断を下すことを手助けできると考えている。また、年金の使い方についても役立つかもしれない。クリンスカヤ氏は、退職後について計画し、どのように支払いを行うか理解するために、平均余命についてある程度の知識を持つことは役に立つと指摘する。
一方、キングス・カレッジ・ロンドンのエイジング研究所のコーディネーター、リチャード・シオウ博士は、「ビッグデータは素晴らしい。製薬から食品の流通まで多くの企業が利用して、全体的な傾向をつかもうとしている」とした上で、とても多くの変数があるため、ビッグデータを個人に当てはめるのは非現実的ではないかとの見方を示した。