木星の「赤い目」は巨大な熱源だった 米研究
「大赤斑は非常に大きなエネルギー源で、上空の大気を暖めている。だがこれまで、高高度で観測される温度に与える実際の影響を示す証拠は見つかっていなかった」と、論文の共著者であるルーク・ムーア氏は言う。
大赤斑からは大量の運動エネルギーとともに、気流がぶつかることで作り出された音波と大気重力波が放出され、熱を生む原因となっている。研究チームによれば、大赤斑は木星の大気の自然な流れに逆らって反時計回りに回転しているため、恒常的に大気の衝突や乱気流が起きているという。
研究チームは、先ごろ木星の軌道上に入った米航空宇宙局(NASA)の無人探査機「ジュノー」から送られてくる観測結果が、大赤斑や木星の謎の解明を進めるカギになるのではと期待している。