人類の祖先「ルーシー」の死因、300万年ぶりに解明か

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ルーシーは骨格の推定40%が完全な形で残っていた

ルーシーは骨格の推定40%が完全な形で残っていた

この衝撃が全身に広がって両足首と両ひざ、臀部(でんぶ)、肩を骨折。臓器も破裂した可能性がある。落下した際に衝撃を食い止めようと本能的に突き出した両腕も骨折し、恐らくそこで意識を失った。体を右側によじった姿勢で落下したため首の骨も折れていた。

意識を失って全身の骨が折れ、出血した状態で川の中に倒れたルーシーは、川の流れによって少し離れた場所まで運ばれ、息絶えた。

ルーシーの骨格の損傷や亀裂はこれまで、死後の長い年月の間に生じたと考えられていた。しかし研究チームが詳しく調べた結果、高齢者が転んだ時や高いところから転落した時に本能的に両腕を突き出す動作に起因する骨折と特徴が一致することが判明。研究チームが意見を求めた外科医9人も同じ見解だった。

「ルーシーの仲間は2足歩行能力の発達に伴って木に登る能力が衰え、落下する頻度が高くなっていた可能性がある」と研究者は解説し、ルーシーと同じような骨折の痕は、同じ仲間の化石からも見つかっていると指摘する。

研究チームは発作や洪水、落雷に見舞われた可能性や、猛獣に襲われた可能性についても調べたが、転落による骨折の可能性が最も高いと判断した。

ルーシーの化石の検査結果はエチオピア政府の承認を得て29日から一般に公開され、ウェブサイトからダウンロード提供されている。

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