中国有人宇宙船「神舟11号」、実験室へのドッキングに成功
(CNN) 2人の宇宙飛行士を乗せた中国の有人宇宙船「神舟11号」が中国時間の19日午前3時31分、地球から393キロ離れた軌道上で、実験室「天宮2号」にドッキングした。
神舟11号は17日、ゴビ砂漠にある酒泉衛星発射センターから打ち上げられた。搭乗している景海鵬、陳冬の両宇宙飛行士は、中国史上最長となる33日間宇宙に滞在し、実験室で医学や物理学、生物学の実験を行う。
天宮2号は天宮1号の後継として9月15日に打ち上げられ、これまで無人状態だった。天宮1号は今年に入って制御不能に陥った可能性が指摘されている。
中国は、同国初の宇宙ステーション建設に向けた計画を着々と進展させている。新華社通信によると、国際宇宙ステーション(ISS)の運用が終了する2024年までに、重量20トンの常駐型宇宙ステーションの打ち上げを目指す。
宇宙開発に詳しい米海軍大学のジョーン・ジョンソンフリース教授は、「神舟計画の一貫した目標は大型宇宙ステーションの建設だった」と解説する。
中国が有人宇宙船を打ち上げたのは2013年以来。同国は1970年の衛星打ち上げを皮切りとして、宇宙開発に多額の資金や資源を注ぎ込み、月への探査機送り込みなどを成功させてきた。月への有人飛行を実施する可能性もある。