ヒトの細胞もつブタ胎児の作成に成功、臓器作り見据えた研究
幹細胞はマウスの体内でラットのすい臓へと育ち、マウスは健康に本来の寿命をまっとうした。さらに研究チームは、同じ方法でラットの目と心臓をマウスの受精卵に移植する実験も行った。
次に研究チームは、ヒトの人工多能性幹細胞(iPS細胞)を作成し、それをブタの受精卵に注入する実験に着手した。ブタが使われたのは、臓器の大きさや発育に要する時間が人間と近いからだ。
受精卵はブタの体内に移植されたが、安全性への配慮から、実験は4週間で終了となった。
ブタの胎児の中のヒトの細胞を調べたところ、一部は分化を始めて前駆細胞に変わっていたという。だが成功率は、ラットとマウスの実験に比べてずっと低かった。