1千万台のポンプで氷を厚く、北極海の海氷減少対応へ
この装置を1000万台設置すれば、冬の間の海氷を1メートル厚くすることができると研究チームは試算する。海氷の喪失を防ぐためには北極の約10%をカバーする必要があり、そのためには1000万台の装置が必要だという。
デッシュ教授は「これができれば海氷の減少傾向を覆し、15年以上前の状態に戻すことができる」と力説する。
ただし計画の現実性に疑問を投げかける専門家もいる。デッシュ教授も、この対策は「一時しのぎ」にしかならないと認め、北極の海氷を守るためには二酸化炭素の排出削減が不可欠だと指摘した。
デッシュ氏のチームは年内にも試作品を開発し、実験の実施を予定している。