2030年の平均余命、韓国女性は90歳超 日本の伸び鈍る
米国は女性が83.3歳、男性は79.5歳で、メキシコやクロアチアと同程度だった。こうした平均余命が短い国では、40~50代で死亡する人が多いといい、その原因として肥満や殺人、交通事故などが挙げられる。米国では医療保険が普及していないことも一因とされた。
35カ国の中で全体の平均余命予想が最も短かったのは、女性がマケドニア、男性はセルビアだった。
韓国の長寿の鍵としてエッザティ氏が挙げるのは、幼児期の栄養や教育、技術に投資していることや、低血圧、喫煙率の低さ、医療機関の受診しやすさなど。
一方で、長年長寿国と見なされてきた日本の場合、平均余命は微増にとどまる見通しだという。「日本のストーリーは終わりに差し掛かり始めている」とエッザティ氏は言い、健康的な食生活や活動的なライフスタイルで有名だった日本文化が変わり始めていると指摘。「依然として肥満は少なく血圧は低い」としながらも、食生活には欧米の影響が出ていると分析した。
英オックスフォード大学のサラ・ハーパー教授も「韓国は生活水準が向上し、日本に追いついている」と見る。ただ、「アジアの多くの地域では若者が欧米的な食生活になっているので、(かつての)健康的な食生活は、若者が高齢期に差し掛かるころには維持できないかもしれない」と予想している。