激戦続くモスル、ISISのトンネルで「宝物」発見
イラク・アルビル(CNN) イラク軍が過激派組織「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」から同国北部モスルの奪還作戦を進めるなか、ISISの戦闘員が同市に掘ったトンネルの中で、紀元前8世紀のアッシリア帝国時代のものとみられる遺物が発見されたことが9日までに分かった。
同市の考古学当局の責任者シュマリ氏によれば、預言者ヨナの神殿の下に掘られたトンネルで偶然、遺物を発見したという。
シュマリ氏によれば、こうした遺物などが神殿の下にあることは以前から知られていた。当局は1990年代と2004年、05年に発掘を行ったものの、リソース不足や治安上の問題から埋め戻されていた。
シュマリ氏は治安状況が許せば、こうした遺物をバグダッド博物館やモスル博物館といった安全な場所にすぐにでも移したいと語った。
しかし、トンネルは崩落などが起こりやすい状態で、遺物を移動させるのは危険だという。
ISISは2014年6月にモスルを実効支配して以降、博物館の収蔵品などを破壊したり略奪したりしていた。ISISは神殿や文化財を破壊する様子をインターネットで公開もしていた。