北極圏の島に図書館開設、世界の文献を滅亡から守る

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
文献の中身を記録したフィルムの入ったケースを持つPiql幹部ら

文献の中身を記録したフィルムの入ったケースを持つPiql幹部ら

集められた文献や映像、写真は、Piqlの技術でコンピューターコードに変換されて感光フィルムに記録され、リールに巻き付けて貯蔵庫に保管される。データを物理的な手段で保管するのは、サイバー攻撃からの守りを確実にするためだ。この方法で保管したデータは500年以上保たれるとPiqlは主張している。

顧客は同社が開発した特製スキャナーを使ってデータを引き出せる。デジタルカメラとコンピューターさえあれば、リールのフィルムからデータを復旧できる「災害復旧オプション」も用意している。

Piqlは各国の政府機関や企業、個人などに図書館の利用を呼びかけ、未来の世代のためにデータを保管するよう促しているが、これまでのところ利用したのはノルウェーとブラジル、メキシコのみ。

ブラジルは、憲法の複製や初期の首都ブラジリアの写真など、国立公文書館にある重要な歴史文献を保管した。メキシコも憲法のほか、歴史的地図や絵画、イラストなどを預けている。

スバールバル諸島には2008年、人類滅亡に備えた種子貯蔵庫も開設された。ここでは壊滅的な人為災害や自然災害が起きても重要な作物を守れるよう、推定5億5600万個の種子が、常時氷点下18度に保たれた環境で保管されている。

2015年にはシリアの科学者がここから取り出した種子を使って、内戦で失われた種を復活させた。

メールマガジン登録
見過ごしていた世界の動き一目でわかる

世界20億を超える人々にニュースを提供する米CNN。「CNN.co.jpメールマガジン」は、世界各地のCNN記者から届く記事を、日本語で毎日皆様にお届けします*。世界の最新情勢やトレンドを把握しておきたい人に有益なツールです。

*平日のみ、年末年始など一部期間除く。

「Odd News」のニュース

Video

Photo

注目ニュース

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]