ボルネオ島のオランウータン、16年間で半数以下に
研究チームの一員である英リバプール・ジョン・ムーアズ大のセルジ・ウィッチ氏は、生息数減少の約70%が原生林などで起きている状況について、説明として唯一考えられるのは人間による狩猟だと指摘。ブタなどの動物を探して森に入ったハンターが、オランウータンに遭遇した場合に殺害している可能性もあると述べた。
また、オランウータンは森林地帯の間を移動する際に農園を通過することが多く、そこで頻繁に人間に殺されている。一部の農家はオランウータンを農作物を脅かす害獣だとみているほか、恐怖から発砲する例もある。
国際自然保護連合(IUCN)は、ボルネオ島のオランウータンを絶滅危惧種に指定し、1950年から2010年にかけて生息数が60%以上減少したと発表。1950年から2025年の期間では82%の減少になると予想している。