NASA、騒音抑えた超音速機を開発へ ロッキードに製造委託
(CNN) 米航空宇宙局(NASA)は5日までに、騒音を抑えた超音速機の実験機「Xプレーン」の開発計画を進めると発表した。米航空宇宙大手ロッキード・マーチンと2億4750万ドル(約260億円)規模の製造委託契約を結んだという。
コンコルドなど以前の超音速機はソニックブームと呼ばれる衝撃音を発生させていた。騒音の低減により、陸地上空の商用航路で運航できる可能性も出てくる。
NASAはロッキード社に対し、実験機の設計や製造、試験を委託。2021年末までにNASAのアームストロング飛行研究センターに納入するよう求めている。
実験機のソニックブームは地上からほとんど聞こえない程度になる見通し。NASAは実験機から、超音速機の商用運航につながるデータを得たい考えだ。
超音速機は現在、騒音をめぐる懸念から陸地上空での飛行が制限されている。商業航空会社にとってコンコルドの魅力が減った背景には、騒音をめぐる懸念もあった。
コンコルドは03年に引退。これ以来、後継機の開発を目指す航空関係者にとっては騒音問題が悩みの種になっている。
実験機は全長29メートル、翼長9メートルとなる見通し。燃料を満載した状態での離陸重量は1万5000キロとなる。