自動走行トラック、アリゾナの高速道路で運用開始 ウーバー
ワシントン(CNNMoney) 米ウーバーは9日までに、自動走行する貨物トラックの運用を米アリゾナ州の高速道路で開始したことを明らかにした。必要な場合に車両を運転するために運転手も待機している。
ウーバーは最終的には人間がいない状態でトラックを運用することを目指している。
ウーバーが公共の道路で自動走行車を運用するのは今回が初めてではない。同社は2016年10月にもコロラド州で自動走行のトラックを利用し、ビールの配送を行ったことがある。
ウーバーはアリゾナ州では自動走行トラックを高速道路で運用することに限定している。高速道路での運用は街中を走らせるよりも容易だ。また、コロラド州では必要だった当局者による監督も不要だという。アリゾナ州は2015年、自動走行運転に関して規制緩和を行っている。
自動走行するトラックを有効活用するという現在のウーバーの取り組みは輸送の拠点を利用するというもの。拠点で通常のトラックと自動走行のトラックが積み荷の交換を行う。こうすることで、効率の良い場所だけで自動走行トラックを運用できる。今のところ、そうした場所は高速道路だ。配達の最終的な部分は人間の運転手が行う。
自動走行車をめぐっては、雇用に与える影響などからさまざまな議論が起きている。
ただ、トラック業界からは、あまり懸念の声は出てきていないようだ。業界団体幹部によれば、すでに5万人分の運転手が不足しており、今後5年間で人手不足は倍増する見通し。米国の350万人におよぶトラック運転手がすぐに職を失う可能性は小さいという。