スペースXの「クルードラゴン」、ISSから地球に帰還

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スペースXの有人宇宙船「クルードラゴン」が大西洋上に帰還/NASA

スペースXの有人宇宙船「クルードラゴン」が大西洋上に帰還/NASA

ニューヨーク(CNN Business) 米宇宙ベンチャー、スペースXの有人宇宙船「クルードラゴン」が8日、6日間の試験飛行を終えて地球に帰還した。今回は無人の飛行試験で、国際宇宙ステーション(ISS)との往還を成功させ有人飛行に1歩前進した。

米航空宇宙局(NASA)は米東部時間午前2時30分ごろ、クルードラゴンがISSからの分離に成功したことを確認。クルードラゴンはそのまま軌道周回を続けた後、スラスター(推進装置)を4回噴射して、制御された状態で降下した。最後の噴射は約15分間で、時速数千マイルの速度で飛行しつつも地球の厚い大気を安全に通過することができた。

地球に戻る際にはパラシュートを展開して減速。さらに4つの大型パラシュートを用いて降下速度を落とし、同午前8時45分ごろ大西洋に着水した。

海上には回収船が待機しており、大型クレーンを使ってクルードラゴンを引き上げた。

クルードラゴンは2日未明、スペースXのロケット「ファルコン9」に搭載されて打ち上げられた。ISS向けの補給物資およそ180キロや、宇宙服を着てセンサーを装着したマネキン「リプリー」、微小重力状態に入ったことを示す地球の形のぬいぐるみ「リトルアース」を載せていた。

帰路ではリトルアースや補給物資をISSに残す一方、リプリーと壊れた宇宙服などの貨物約136キロを載せて地球に向かった。

今回の試験ミッションを完遂したことで、クルードラゴンは有人飛行に1歩近づいた。米国はISSへの飛行士の往還をロシアに頼っており、この状況に終止符を打つことを目指している。

6月には緊急脱出システムの試験を予定。NASAの直近の計画によると、有人飛行ミッションの実施は7月になるという。

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