ジャンクフード好きの若年男性、精子少なく 米調査
(CNN) ハンバーガーやピザなど脂肪分の多い欧米型の食品ばかり食べている男性は、魚や野菜を中心とする健康的な食生活をしている男性に比べて、精子の数が平均で2560万個少ないという調査結果を、米ハーバード大学の研究チームがこのほど発表した。
1ミリリットル当たりの精子の数が1500万個を下回る男性、または1回の射精に含まれる量が3900万個に満たない男性は精子が少ないと診断される。男性の精子が少なければ、パートナーの不妊の原因になることもある。
今回の研究は、オーストリアのウィーンでこのほど開かれた欧州生殖・胎生学会の年次総会で発表された。「欧米諸国ではこの数十年間で、精子の数が減り続けている」と研究チームは指摘する。北米と欧州、オーストラリア、ニュージーランドの男性の精子の数は、2011年までの40年の間に59%減ったという報告もある。
研究チームでは、デンマークで2008~17年にかけて兵役のために義務付けられた健康診断を受けた健康な男性約3000人について、食事の内容と精子の質を調べた。
その結果、精子の数は、魚や鶏肉、野菜、果実、水を中心とする健康的な食生活をしている男性が最も多いことが分かった。続いて「ベジタリアン(野菜、豆乳、卵)」の男性、「スモーブロー(加工肉、全粒粉、マヨネーズ、調味料、乳製品)」の男性の順だった。
一方、赤身肉や揚げ物など脂肪分の多い欧米型の食生活をしている男性は、健康的な食生活をしている男性に比べて、喫煙など他の要因を除外すると、精子の量が886万~4230万個少なかった。
研究チームは「健康的な食生活を続けることで、精子の量が増え、精子の機能も向上することが、今回の調査で裏付けられた」と指摘している。